- 株価の変動によって差益を狙うキャピタルゲイン
- 企業の業績によって株主に配当が支払われるインカムゲイン
それでは、連続増配を続けているのはどんな銘柄で、株を保有し続けることでどの程度の利回りが期待できるのか!
この記事では、中長期的に株式投資を行う方に向けて、配当収入が魅力の連続増配銘柄について解説していきます。
連続増配株の魅力
一般的に株式会社は出資者である株主に対して、年1回以上の配当金支払いを行います。
そしてこの配当金を増やすことを増配と呼び、この増配を毎回行う銘柄のことを連続増配銘柄といいます。
経済には好景気と不景気の波があり、浮き沈みを経ながら毎年配当金を増やし続けることは決して簡単ではないので、連続増配銘柄はとても優秀な銘柄だと思います。
そもそも、企業は分配可能額を超えて配当金を出すことは違法配当(蛸配当)にあたるため厳しいです。
違法にならない範囲であっても、株価を釣り上げるために配当金を無理して出すことはできますが、あくまで一時的なものがほとんどです。
つまり、連続増配銘柄は厳しい経営局面があっても配当を出せるだけの利益を上げ続け、しかもその利益を株主に還元してきた企業であるといえます。
優良企業でなければできないことですし、それと同時に株主を大切にする思いやりのある企業だということが分かります。
日本の連続増配銘柄!
それでは、2021年現在のデータから連続増配銘柄を見ていきます。
- 1位花王(4452)31年
- 2位SPK(7466)23年
- 3位三菱UFJリース(8593)22年
- 4位小林製薬(4967)21年
- 4位ユー・エス・エス(4732)21年
- 4位リコーリース(8566)21年
日本での連続増配銘柄ダントツトップは、花王(4452)で、2021年現在で31年間の連続増配を続けており、連続増配歴が2位のSPKを大きく引き離しています。
日本では20年以上連続増配をしていると銘柄は珍しく、10年以上で連続増配銘柄と認定されることが多いです。
株式市場の本場である米国には、日本をはるかに上回る超長期間にわたって連続増配を続ける「配当王」と呼ばれるような銘柄もあります。
ちなみに連続増配が
- 25年を超えると「配当貴族」
- 50年を超えると「配当王」
と呼ばれています。
米国にはなんと60年を超える連続増配銘柄が!
米国の連続増配銘柄を見ると、日本とは比べものにならないほどの銘柄がごろごろあります。
2021年現在で連続配当1位に輝いているのは、アメリカン・ステイツ・ウォーター(AWR)という水道事業を中心に展開するインフラ企業で、連続増配年数はなんと66年です。
日本でダントツトップの花王が31年なので、その差はなんと倍以上です。
他にも
60年超えの銘柄は9銘柄もあります。
日本でトップの花王と同じ31年連続増配の銘柄を探すと、米国では86位のジャック・ヘンリー・アンド・アソシエイツ(JKHY)です。
日本でのトップが米国では86位なので、同じ株の世界でも日米の大きな違いを感じさせられます。
日本と米国の経済規模や株式市場に流れ込んでいる資金量の差に加えて、株主還元への姿勢が全く違います。
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連続増配銘柄に見られる特徴!
日本や米国で連続増配を続けている企業には、連続増配を続ける理由があります。
増配を続けることによって投資家からの信頼を獲得し、安定的に株を保有してもらいたいという思惑があるため、見返りとして連続増配を続けているのが、これらの企業に見られる特徴です。
もう1つの特徴として業種が内需や社会インフラなど、内需と関連が深く、それに人々の生活に密着した事業を展開している企業が多く見られます。
日本のトップである花王は大手化学メーカーであり、一般消費者向けに多くの人気商品を持っています。
米国でトップのアメリカン・ステイツ・ウォーターは水道事業、2位のノースウェスト・ナチュラル・ガスは社名のとおり天然ガス事業を手掛けるエネルギー企業です。
すべての連続増配銘柄がそうであるわけではありませんが、米国のように60年以上も増配を続けるためにはそれだけの社歴が必要となるわけで、今後はネット社会のインフラ企業となりつつあるGAFAMなどのIT企業が連続増配銘柄の仲間入りをしていくのか、興味深いところです。
※ちなみにAppleとMicrosoftは増配を続けています。
連続増配銘柄で資産運用!
とても魅力的な連続増配銘柄ですが、この銘柄に投資し、資産を増やすためにはどうするのが最適か。
投資方法は人それぞれなので完全な正解はありませんが、連続増配銘柄は増配が連続している点が大きなポイントなので、長期目線で積立ていくのがおすすめです。
なぜなら、一度に多く買って保有するよりも、少しずつ買い増していくほうが増配のメリットを最大化できるだけでなく、株価変動のリスクを平均化できるからです。
複数の連続増配銘柄を組み合わせて、毎月一定額ずつ買い増していくことで、特定の銘柄に集中投資をするリスクと、特定のタイミングで買った株が値下がりするリスクを分散することができます。
また日本人投資家としては、日本と米国の連続増配銘柄を組み合わせてポートフォリオを構築することで為替リスクも抑えられるので良いと思います。
一定額ずつ株を買い増していく投資法のことを「ドルコスト平均法」といいます。
この手法は時間軸によるリスク分散に有効であるとされており、連続増配銘柄のように長期投資に適しています。
株価は常に変動しているため、いくら連続増配銘柄であっても株価が大きく下落することもあります。
同じ金額で株を買い続けることにより、株価が下落した時には多くを買い、逆に株価が高い時は少なく買います。
これによって株価の下落をメリットに変え、株価が高い時には高値掴みを最小限に抑える効果があります。
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まとめ
ぼくは、株式ポートフォリオの3割ぐらいを連続増配株で運用しています。
気になる銘柄が多すぎてどれを買えばいいか迷うという方には、米国株だとVIGというETFがおすすめです。
214銘柄で構成されていて連続増配を代表する企業が入っています。
日本株にはこういった商品がないので、オリジナルのポートフォリオを作るのをおすすめします。
日本株の場合、100株からの購入になる銘柄がほとんで資金に余裕がないという方には、LINE証券、ネオモバイル証券
だと1口から購入可能です。
1株から購入可能なので、少額からでも充分に分散できます。
これらの方法を上手く活用して資産の最大化を目指しましょう!
最後まで見ていただき、ありがとうございました。