日本株投資の楽しみの一つ、ここ数年人気急上昇の株主優待。
テレビなどでも取り上げられるようになり、最近では株主優待を目当てに株式投資を始める人も多くなっています。
この記事では、こんな悩みを解消できます。
- 株主優待を受けるのにリスクはあるの?
- 株主優待はどんな手順でもらえるの?
- おすすめの株主優待は?
投資初心者の方でも分かるように丁寧に解説していきますので、しっかりと株主優待の知識をつけていきましょう。
では早速紹介していきます。
※この記事では、特定の銘柄を推奨しているわけではありません。
投資は自己責任でお願いします。
この記事の目次
株主優待とは?
株主優待とは、株をある一定数所有している株主に対して企業が送るものです。
内容はその企業の製品や商品券、カタログギフトなどなど
保有している株数や保有期間によって貰えるものが異なる場合もあります。
渡す側の企業にとっては、自社製品や自社のサービスの宣伝になります。
また、配当金を渡すよりも安く株主に提供できるメリットがあります。
貰う側の株主は、お得にその企業の製品やサービスを受け取れるメリットがあります。
つまり、企業にも株主にもメリットが大きくある制度ということです。
ただし、配当金を優先したい場合にはデメリットになります。
最近、株主優待を目的に始めた個人投資家が増えてきています。
株式投資には配当金や株主優待のメリットがある一方で、リスクもあることを知っておく必要があります。
では、どんなリスクがあるのかについて紹介していきます。
株式投資のリスクを把握しよう
株主優待や配当金は、一定のお金を支払えば特典がもらえると考えるのは超危険です。
株式投資を長く続けていくためにもリスクを把握することは必須です。
大損して退場しないためにも知識をつけましょう。
- 値下がりリスク
- 倒産リスク
- 流動性リスク
1つずつ解説していきます。
値下がりリスク
株の価値は常に上下に変動しています。
5万円で買った株が売る時には4万円になっているってこともありえます。
その逆で6万円に上がっている場合もあります。
値動きを気にしすぎて、売買を繰り返しているとその度に手数料が発生して損をする可能性が高まります。
優待をメインと考えるなら、長期的な投資として「バイ&ホールド」という意識も大切です。
倒産リスク
倒産すると株の価値はなくなります。
つまり、投資していたお金がなくなるということです。
どんなに大きな企業でも、倒産の可能性は0ではないので要注意!
流動性リスク
流動性リスクとは、売りたい時に買いたい人がいないということです。
人気のある銘柄は、売買もスムーズにできますが、不人気銘柄だと「売りたくても売れない」状況になることがあります。
株式投資をする上でこの3つのリスクしっかり抑えましょう。
時価総額が大きい企業の株や取引量の多い株を選ぶことでリスクは抑えられますが、完全になくすことはできません。
株式投資は、株主優待が目当てであっても、必ず生活防衛資金以外で投資しましょう。
また、現金化したいと思っても、すぐに現金化できるわけではありません。
現金化までには証券会社によって異なりますが3営業日ほどかかります。
株主優待でどんなものがもらえる?
株主優待は、企業によって貰えるものはさまざまです。
普段、使わない株主優待より、よく利用する店の商品券や使いやすい日用品、食品がおすすめです。
※食事券や商品券は利用期限が設定されている場合があるので要チェック
人気な株主優待
株主優待で貰える人気のものをいくつかご紹介します。
自社商品の詰め合わせ
定番の株主優待です。日清食品ならカップヌードル、ライオンなら洗剤など、その企業を代表する商品がもらえます。
企業側は自社製品なので、コストを抑えて多くの商品を株主に還元できます。
普段使っている商品なら無駄になることもないのでおすすめです。
食事券
食事券も人気の高い株主優待です。
マクドナルドやファミレス(ガスト・バーミヤン)を展開しているすかいらーくの株主優待がとくにお得で有名です。
家族で使えるので、よく外食を利用する人におすすめです。
カタログギフト
欲しい物を選べるのが良いですね。
オリックスやKDDIは長期保有でカタログギフトのグレードが上がります。
株主優待カード
店舗での利用料金の割引に使えるカードです。
イオンや高島屋などの株主優待でもらえます。
買い物金額から割引してくれるので、その店舗をよく利用する人ならお得な株主優待です。
以上が人気の株主優待です。
商品の詰め合わせや食事券やカタログギフト、株主優待カードは使いやすく、貰っても使いやすいのでおすすめです。
株主優待を貰う方法

- 1.株を買うための口座を作る
- 2.株を買って株主になる
- 3.株主優待がもらえる権利確定日まで株を保有する
- 4.株主優待が届くのを待つ
4ステップに分けて解説していきます。
株式投資をしたことない人でも分かるように、1つずつ解説していきます。
1、株を買うための口座を作る
まずは株の取引を開始するためにネット証券の口座を開設しましょう。
証券会社は多数ありますが、証券会社を選ぶポイント2つです。
- 手数料
- 取扱商品
手数料は売買のたびにかかるので重要です。
手数料の安いおすすめの証券会社は楽天証券、SBI証券です。
証券会社によって、手数料は違うこともあるので、必ずチェックしてください。
取扱商品は証券会社によって異なりますが、先ほど紹介した2社は商品が豊富なので両方解説しておくと間違いないと思います。
口座の開設方法は、証券会社のサイトから資料を請求して、届いたら必要事項を記入し返送すれば開設できます。
返送の際には、マイナンバーを確認するための書類、免許証や保険証などの本人確認書類コピーの添付が必要です。
また郵送以外にも、サイト上にマイナンバーや本人確認書類の画像をアップロードすることで、口座を開設することもできます。
2、株を買って株主になる
口座開設ができたら、あとは株を買って株主になるだけです。
しかし、株主優待をもらうための最低投資金額に達していないと貰えません。
株主優待をもらうための最低投資金額は企業によって異なり、5万円以上や10万円以上、なかには100万円以上の株を保有していないもらえないものもあります。
資金が足りない場合は、一株からコツコツ購入できるSBIネオモバイル証券がおすすめです。
株を買うタイミングとしておすすめなのが、権利確定日の2〜3ヶ月前です。
直前になると優待狙いで買う人が増えるので、株価が上がりやすくなります。
逆に権利確定日を過ぎると株価は下がる可能性が高いです。
高値で株を買わないように注意しましょう。
3、株主優待がもらえる権利確定日まで株を保有する
株式銘柄には、それぞれ権利確定日が設定されています。
株主優待をもらうには、権利確定日まで株を保有している必要があります。
正確には、権利確定日の前営業日にある「権利付き最終売買日」に株を保有をしている必要があるので、権利確定日の当日に株を買っても貰えません。
「権利付き最終売買日」の翌日を「権利落ち日」と呼び、この日以降は株を売ってしまっても、優待をもらう権利は発生します。
少しややこしい話ですが、権利確定日を確認して、数ヶ月前など余裕をもって株を購入すれば問題ありません。
また、株主優待を狙って権利確定日の前に株を購入する人が増えるので、権利確定日の近くは値動きが激しくなります。
権利確定日の近くで株を購入する際は注意しましょう。
4、株主優待が届くのを待つ
あとは株主優待が届くのを待つだけです。
実際に手元に届くのは2〜3ヶ月後になります。
その間は、株主総会や事務手続き、発送作業などを行っています。
すぐに届くわけではないので、注意しましょう。
優待が電子マネーの場合は直接カードにチャージすることもあります。
会社によって異なるので確認しておきましょう。
株主優待の注意点は?
株主優待目的の投資は危険です。
では何が危険なのか、株主優待で損をしないための注意点を解説します。
損してからでは遅いので、必ず目を通すようにしてください。
株主優待に固執しすぎない
株主優待はそのお得感から、「あれも!これも!」と複数社の株を購入してしまう方がいます。
しかし、株主優待はずっと貰えるという保証はありません。
なので、株主優待はあくまでおまけだと割り切って投資しましょう。
株主優待をもらったのに損することも
欲しかった株主優待が貰えたとしても、権利確定後に株価が下落すれば本末転倒です。
株主優待の権利が確定した日以降は、それを目当てに購入していた方が売りに出す可能性があります。
例えば1,000円程度の食事券の株主優待を権利確定日に受け取って、権利確定日の翌日に売りが殺到し、2,000円の損失が出た場合
1,000円の食事券を2,000円で購入したことになります。
権利確定後は相場が落ち着くのを待った上で売りに出すか、安い時期に購入するような対策がおすすめです。
もし、株数をたくさん保有している場合は、家族名義で分けるのがおすすめです。
ほとんどの企業が、「○○○株以上で優待」というように、ある一定数以上はいくら株を購入しても、あまり株主優待が高価になるということはありません。
例えば、以下のような条件の場合
- 100株以上の購入:1,000円の食事券
- 300株以上の購入:2,000円の食事券
1人で300株の場合は、株主優待は2,000円の食事券です。
3人で100株づつの場合は、株主優待は3,000円の食事券です。
優待目的で利用するのであれば、この場合は家族名義で100株ずつ購入し、合計で3,000円の食事券を貰う方がお得です。
協力できる方がいるのなら、別名義で購入するなどして、よりお得に活用できるようにしていきましょう。
おすすめの株主優待3選
株主優待を実施している企業は1000以上あり、選ぶのはなかなか大変です。
そこで、おすすめの株主優待3選をご紹介します。
ぼくも実際に保有している銘柄なので、ぜひ参考にしてください。
オリックス(8591)
オリックスの優待はカタログギフトです。
100株から5,000円相当の商品を貰えます。
しかも、3年以上長期保有すると10,000円相当にグレードアップします。
ここまで還元率の高いカタログギフトの優待はなかなかないと思います。

種類が豊富で迷った結果、今回は真鯛とぶりのりゅうきゅう漬けセットにしました。

KDDI(9433)
KDDIの優待はカタログギフトです。
100株から3,000円相当の商品を貰えます。1000株以上になるとグレードアップします。
しかも、5年以上長期保有すると5,000円相当にグレードアップします。
さらに、1,000株以上保有した場合、通常で5,000円、5年以上保有で10,000円相当の商品をもらうことができます。

今回は、うなぎ蒲焼とミニチーズケーキに決めましたが種類が豊富なので選ぶのも楽しみの一つです。

イオン(8267)
イオンの優待はオーナーズカードで、2枚発行して貰えます。
オーナーズカードの特典は主に3つ
こんな人におすすめ
まとめ
株主優待の貰い方とおすすめの優待3選をご紹介しました。
株式投資はギャンブルってイメージを持つ方もいると思いますが、上手に利用すれば株主優待がもらえて非常にお得です。
また、株主優待を行っている企業は1000以上とたくさんあるので、上手に使ってお得に生活しましょう。
最後まで見ていただき、ありがとうございました。