インデックスファンドは、日経平均株価やS&P500など指数(インデックス)に連動した値動きで、運用コストである信託報酬も安いなどのメリットがあります。
この記事ではインデックスファンドの特徴や、銘柄の選び方について解説します。
インデックスファンドとは
インデックスファンドとは、日経平均株価やS&P500などの指数(インデックス)に連動することを目指して運用する投資信託です。
一方のアクティブファンドとは、指数よりも値上がりするよう、積極的に運用する投資信託です。
インデックスファンドは、アクティブファンドのように個別銘柄を選択する必要はなく、あくまでも指数に連動した運用を目指すことから、「パッシブ(受動的)ファンド」とも呼ばれています。
ベンチマーク(指標)になる指数には、日経平均株価やS&P500などの株価指数だけでなく、不動産や債券、商品(コモディティ)などもあります。
インデックスファンドのメリット
インデックスファンドは、個別銘柄を選ぶためにファンドマネージャーなどの運用担当者が大量の情報を集める必要はないです。
それに、銘柄入れ替えなどの頻度も高くないので、アクティブファンドと比べ、信託報酬などの運用コストが安くなる傾向にあります。
また、日経平均株価などの株価指数は、メディアで目にする機会が多いので値動きがわかりやすく、株式市場全体に幅広く分散投資できるというメリットがあります。
しかし、インデックスファンドの良し悪しは値上がり益ではなく、ベンチマークとなる指数にどれだけ連動しているかで決まります。
対象となる指数を大きく上回ったり下回ったりといった動きをしているなら、目標通りの運用がされていないと判断されます。
インデックスファンドの選び方
投資信託での運用は10年、20年と長期で考えるので、あらゆるリスクを考え、着実に資産が増えるようなインデックスファンドを選ぶ必要があります。
長期投資でインデックスファンドを選ぶ際のポイントは、主に次の2つです。
信託報酬が安いファンドを選ぶ
インデックスファンドは指数に連動する投資信託なので、値動きがわかりやすいというメリットはありますが、元本が保証されているわけではありません。
日経平均株価などの指数が下落すればマイナスになる可能性もあり、運用結果がどうなるかわからないです。
しかし、コストは必ずかかる費用なので、きちんとチェックするようにしましょう。
同じ運用成果であれば、コストを抑えた方が実質的なリターンは高くなります。
インデックスファンドは、購入時の手数料が無料の「ノーロードファンド」が多いので、運用コストである「信託報酬」を必ずチェックするようにしてください。
信託報酬とは、インデックスファンドの運用や管理のために支払う費用で、純資産総額の0.1~1%程度かかります。
しかし、アクティブファンドでは2%程度かかるファンドもあり、インデックスファンドは信託報酬が安い傾向にあります。
信託報酬は、運用益から必ず引かれるコストなので、同じ運用利回りなら信託報酬の安いファンドが有利になります。
純資産総額が大きいファンドを選ぶ
純資産総額とは、投資家から集めた資金の総額にファンドの運用成果を加え、コストなどの負債を差し引いた金額です。
ファンドの運用実績や分配金によって増減します。
純資産総額が順調に増えているファンドは、それだけ人気があり利益も順調にだしていることを示す指標になります。
また、純資産総額が大きければ、ファンドが解散する可能性も低くなるし、純資産総額が大きくなるにつれて信託報酬が下がるファンドも多数あります。
純資産総額が大きなファンドにはさまざまなメリットが期待できます。
積立NISAを利用する
積立NISAとは、2018年1月から始まった少額からの長期・積立・分散投資を支援するための非課税制度です。
投資信託の運用益(譲渡益や分配金)に対して税金がかかりません。
新規投資額は毎年40万円が上限で、非課税投資枠は20年間(最大800万円)となっています。
手数料が低く、分配金再投資など、長期・積立・分散投資に適した公募株式投資信託とETF(上場投資信託)に銘柄は限られています。
なので、投資初心者をはじめ、幅広い年代の人にとって利用しやすくなっています。
積立NISAは、主にインデックスファンドが対象なので、積立NISAを利用してインデックスファンドへの投資はおすすめです。
積立NISAを簡単にまとめると
株式を対象にしたインデックスファンドに投資する
インデックスファンドの対象には、株式だけではなく債券や不動産などさまざまな指数があります。
しかし、インデックスファンドで投資する場合は、株式で全米か全世界に幅広く分散投資できるファンドをメインにするのがおすすめです。
全米だと、「米国の政治や経済情勢に依存してしまい、何かがあった時に大きな影響を受ける」という意見もありますが、全世界を選んだとしても50%以上の割合を米国が占めているので結局は米国への依存度は高いです。
しかし、米国だけでなく、全世界の国に分散投資しておけば、「値下がりリスクを分散し、安定した運用が期待できる」という意見もあります。
どちらもおすすめなので、お好みで選んでいただければいいと思います。
過去の運用実績を考えると、株式のパフォーマンスが一番いいので、株式を中心としたポートフォリオを組むことをおすすめします。
これ見ても株式は買いたくないって人いる? pic.twitter.com/M8wmZWrEgu
— だい🇺🇸長期投資家 (@D_1110202) September 11, 2021
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おすすめのインデックスファンド3選
それでは、おすすめのインデックスファンドを3つ紹介します(数値は2021年9月17日現在)。
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)
基準価額 17,065円
純資産 6379億9600万円
信託報酬(税込) 0.0968%
運用会社 三菱UFJ国際投信
「S&P500インデックスマザーファンド」への投資を通じて、主として対象インデックスに採用されている米国の株式に投資を行い、信託財産の1口当たりの純資産額の変動率を対象インデックスの変動率に一致させることを目的とした運用を行う。原則、為替ヘッジを行わないインデックスです。
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
基準価額 15,698円
純資産 2785億1500万円
信託報酬(税込) 0.1144%
運用会社 三菱UFJ国際投信
日本を含む先進国および新興国の株式に投資し、MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指して運用されるインデックスファンド。MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックスは、グローバル投資の際のベンチマークとして有名なインデックスで、投資対象は先進国、新興国など約70カ国。各市場の時価総額上位約85%をカバーする広範なインデックスです。
楽天・全米株式インデックス・ファンド
基準価額 18,157円
純資産 3526億6000万円
信託報酬(税込) 0.162%
運用会社 楽天投信投資顧問
「楽天・全米株式インデックス・マザーファンド」を通じ、主として「バンガード・トータル・ストック・マーケットETF」に投資する。CRSP USトータル・マーケット・インデックス(円換算ベース)に連動する投資成果を目指す。原則、為替ヘッジは行わないインデックスです。
※投資は自己責任でお願いします。
まとめ
インデックスファンドは、日経平均株価やS&P500などの指数への連動を目指して運用する投資信託です。
アクティブファンドよりもコストである信託報酬が安く、値動きがわかりやすいという特徴があります。
インデックスファンドは指数に連動した運用成果を目指すので、銘柄による運用成績の差は誤差の範囲内です。
なので、信託報酬が低く、純資産総額が大きいファンドを選ぶのがおすすめです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。